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【0137】事業は何か(続

週に一度の頻度で、会社の同僚とともに読書会を開催し、

ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」について
一章ずつ読み進め、皆で意見交換を行なっています。
この読書会を主催してから様々な問いかけを同僚に、そして何より自分自身に行うことが増えました。
例えば下記のものです。
・あなたは何者か(会社の肩書などではなく)
・あなたは何をもってあなたの名前を世の中に覚えられたいのか
・あなた(の会社)の事業は何か
・あなたの顧客は誰か
・顧客は何を求め、買っているか
徐々に具体性を挙げていくと、
私の勤める会社では、組込みユニットの研究開発を行なっていますが
数ある競合他社と比較して
「私たちがユニットを顧客に提供する理由は何か」
「そして、ユニットが組み込まれた製品を利用する、最終ユーザにどのような価値を提供できているか」
を考えています。これは競合に対する「比較優位」が何かを考えることと同義です。
パソコンメーカー等を見て見れば、「コモディティ化」をキーワードに
”どこのパソコンを買っても対して変わらないよ”状態となっており、
戦う土俵はコストへと移り、コスト競争地獄に陥っています。
それに対して現在勢いのある企業、例えばAppleは他のメーカーでは作らないような、
デザインの優れた(その対象は梱包部材に至る!)携帯電話(スマートフォン)を創りだし、
「顧客自身が気づいていなかった、顧客が本当に欲していたもの」を提供しています。
ここで面白いのがROM(フラッシュメモリ)の容量違い(16GB, 32GB, 64GBなど)で価格を大きく変えていることです。
今どき、数GBのフラッシュメモリの価格は数千円程度で手に入れることが出来ますが
Appleにより付加価値を与えられたことで、その価値が幾倍にも跳ね上がっています。
ROM容量が増えれば顧客は沢山のアプリをインストールできるし、音楽もたくさん持ち運べます。
ROMを製造・販売している側から見ればある程度高価格で売れるはず(メーカーが鞘をとっていると思いますが)。win-winの関係ですね。
つまり、顧客に価値を提供できれば、現在ありふれた値下がり競争真っ只中の部材も
新しい価値を得ることになります。
私たちもwin-winの関係をあらゆる箇所に築くことができるよう、
顧客に価値を提供できなければなりません。
「私たちの事業は何か」
「なんで私たちがこれをつくるのか」
「顧客が潜在的に求める価値に沿い、なおかつ期待値を上回る製品をどのようにして開発するか」
もう少し考えてみたいと思います。
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今日の学び
「事業は何か、と自身に問うことで、漫然とした業務から一歩抜け出す」