車載機器メーカ(中小企業規模)のメリット

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就職活動中の学生向け。
私は現在、車載用組込み機器(つまりは車の脳みそ的なコンピュータ)の製造メーカに所属し
設計・開発業務を担当している。

所属する企業の規模は従業員300人前後の、大規模とは言えない会社だ。

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中小企業のメリット

規模が比較的コンパクトである場合のメリットは

”「ものづくり」の一連の流れを俯瞰的に経験することができる

ことがかなり大きいと感じている。

これは自身が担当する製品について、
他部門との連携も全て自分で行うことになるため、
要件定義・設計・量産までの流れを必然的に把握することになるということだ。

例えば

  • 営業部門と共に顧客と打ち合わせを行い、要件定義を詰める
  • 開発部門の担当者として責任もってハードウェア・ソフトウェア開発を行う
  • 生産技術部門と共に、生産工場のラインに設置する出荷試験器の仕様について検証する
  • 生産管理部門と共に、製品量産までの日程や、量産時の問題などを協議する
  • 品質保証部門と共に、部品の不具合などのトラブル対応を行う

などなど。

開発の全貌を知る

開発部門が担当する業務に着目してもその内容を細かに知ることができる。

開発を大きく分けるとハードウェア(HW)開発とソフトウェア(SW)開発の2つになるが、
小規模のプロジェクトでは、HW/SW両方を一人が担当することもあるため
最低限の知識を持っておかなければならない。
下記にHW開発、SW開発の工程を一部抜粋する。

HW設計・開発

回路設計

どのような回路を用いれば要求される機能が実現可能かを検討する。

部品選定

回路設計と並行して、どのような部品を用いて回路を実現するかを
考える。部品は車載スペック品(※)選択することになる。

※洗濯機、冷蔵庫などの白物家電で使われる部品と、
車や航空機、宇宙産業で使われる部品とでは要求される耐久スペックが異なる。
車であれば-40℃~125℃で動作を保障、振動条件にも強い、など。

抵抗やコンデンサなどという小さな部品一つとっても業界によって

要求がことなり、民生品に比べれば基準が厳しい車載品の方が当然コストは高くなる。

基板設計

アートワーク(Art work)とも呼ぶ。設計した回路を、限られた面積の基板の中に
どのようにおさめるか設計を行う。 パズルの様な業務。

このときのパターン(銅線)の引き回しが悪いと、
ノイズに弱かったり、熱暴走してしまったり、誤動作が起こる可能性があるため
ただ全部の部品が基板の載れば良い、という単純なものではない。

沢山電流が流れるパターンは太くする、など様々なノウハウが詰まっている分野。

ソフトウェア設計

ドライバ設計・開発

ハードウェアチームとともに選定したCPU(Central Processing Unit; 組込み分野ではMCUやマイコンとも呼ぶ)
を動作させるための最低限の部分。
ある機能の動作クロックを何Hzにするか、などを決める。

OS設計・開発

現在は自動車の標準規格に合致したOSを他社から買ってくる場合が多いが
かつてはOSも内省していた。
マルチタスク、割り込みなど、CPUのアーキテクチャの知識が必要となる。

アプリケーション開発

車載機器のアプリとは、例えば「ぶつかりそうになった時にブレーキをかける」
「急ブレーキの時に後続車に危険を知らせるためにハザードランプを焚く」など。

先に挙げた「ドライバ」「OS」の上にアプリがのっかることになる。

もちろんこのほかにもテスト(単体テスト・結合テスト・システムテスト)など

様々な業務が発生する。

改めて、メリット

中小企業で働くことのメリットとして
「全体を俯瞰しやすい」
ことはかなり大きいと感じている。

逆に言えば規模が大きくなれば大きくなるほど

「回路設計専門」「テスト専門」など深く専門性を突き詰めていくことになる。

その分野を極めるということでそれはもちろん重要なことであるが、

全体を見極めた上で、専門性を高めていかなければ危険を伴う。

極めた技術が「破壊的イノベーション」によって無意味になることもありえる。

「今自分が行っていること」をプロジェクトの視点、会社からの視点、社会的な視点

様々な角度から把握しておかなければならない。

脱線したが、

就職活動時には
・業務内容
・やりがい
・企業知名度
・勤務地
・福利厚生
・服装(スーツか、作業着か、私服か)

などなど、いろいろと悩むポイントがあると思うが
会社の規模という視点も、意外に重要かもしれないので、ぜひ持ってもらいたいと思う。

今日の学び
【働く会社の規模も意識すること】

=====
編集後記:

このブログでは、これまでの多くの投稿を
「です・ます」調で書いてきたのですが
「だ・である」調で書く方がしっくりくるなぁ、
とも感じています。
編集後記は「です・ます」の方がしっくりくるのですが。
無理やり「です・ます」調で表現しようとすると
文末に行きつく、そのたびにちょっとずつ気力がそがれているような感覚。

どちらがいいのか模索中です。

日本語、難しいですね。
一日一新(一日にひとつ新しいことを行う):
・自転車用品(チェーンクリーナー&オイル、夜間走行時用のライト)購入
・原宿でバイク解体

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