【0110】秋津の山のおばちゃんの話

昨日、兵庫の秋津の山に行ったという話を書きましたが、
もう少しだけ。

今回の宿泊先は、知人の陶芸家の家族(おばちゃんと、その息子さん2人で陶芸を生業としていらっしゃる)宅だったのですが、
ご飯を食べたり、寝る前に談笑していると本当に含蓄に富んだことをおっしゃいます。

正直、山の中に住んでいるから山の事しか知らないのだろうと思っていた部分があったのですが、
見事にその気持ちを木端微塵にされてしまいました。

おばちゃんは若い頃は企業勤めで、めちゃくちゃ仕事を頑張って、
組合活動などにも精をいれ、
ある時は北海道をヒッチハイクで一周する、
なんて、素晴らしい行動力の持ち主です。
本棚には色々な小説や哲学書も置かれていて
沢山本を読んだのだろうな、と思わされます。

陶芸はもちろん、落語や能狂言、絵画にも精通しており
話をすればするほど奥深くに導いてくれるような、
まさに人格者です。

「陶芸にしても、何か美術館に行くにしても何にしても、
まずは一流のモノを見ておくことが大事ねん。
最初に二流のもん見てしまったら、”この分野はこんなもんか。自分でもできそうやん。”
で興味持たなくなってしまうやろ。だから若いうちに一流のモノを幅広く見て、
引き出しを作っておかないと、50歳以降に行き詰る。」
とおっしゃってました。きっと真実なのでしょう。

山奥の、人数少ない場所に住んでいながら、世界を俯瞰している

そんな印象を与えてくれる方で、
これを読んでくださったみんな、全員におばちゃんを会わせたい、
そんな、ホクホクした気持ちになったのでした。

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今日の学び
「若い時の引き出しづくり」

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