【0141】イノベーションについて思うこと

本日は「ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」読書会の第4回目を主催しました。
内容は第4章のイノベーション。

ドラッカーはマーケティングおよびイノベーションを重要視しており
「顧客は誰か」
「事業は何か」
などの問いを掲げています。

事業について定義することはとても悩ましいことです。
例えば
「自動車技術を通して…」と謳ってしまえば
自動車以外で活かせたかもしれない技術を殺してしまうことになる。
しかし、ある程度の絞り込みを行わなければ発散してしまう
というトレードオフが存在し、悩みとなります。

この悩みを解決することが難しかったため、
自社のことは保留し、他社はどのような企業理念・事業定義を行っているのか話し合いました。
そこで挙がったのが富士フイルム。フイルムだけでなく化粧品・医療分野にも事業を展開しており不思議な会社である、という意見がでました。

一見、フイルムと化粧品・医療品には因果関係が無いように思えますが
次の記事

富士フイルム、新ビジネス請負人の上司論

を読み、先端かつ独自の技術を突き進めた上で、その技術が生きる分野に派生させてゆくストーリーを知りました。

フイルムに対して「ディジタルカメラ」という破壊的イノベーションがちらつく中、
フイルム以外の事業を新規開拓し、実績を上げているところが脅威であり、
また「富士フイルムは”信頼”を売っているんだ」という言葉には哲学があります。

身近にこのような哲学・ビジョンを持ったロールモデルがいることは
とても幸せなことですね。

さて、話を戻して、私自身の環境にドラッカーの問いを当てはめました。
富士フイルムの様な、○○事業に進出する!という大々的なビジョンはまだ構えることができなかったため、
足下を見つめて出した答えの一つは

「会社の顧客は、まず第一に従業員である私自身である」

ということ。そして同時に

「私自身が楽めることが事業である」

ということ。

何事もまず自分が幸せにならなければ何も始まらないので、自分中心に考えた答えです。

上記の文脈での「顧客」とは「ファンである」ということ。つまり、私自身が「この会社で働けることを誇りに思う、幸せに思う。会社ラブ!」状態であること。

同時に私自身が楽しむために
「チーム内で情報が適切に共有され、共通のビジョンに向かって邁進すること」
が必要です。
プログラム一つかけたときでも、「できたよ!見て見て!」と気軽に話ができる
仲間が近くにいれば、それだけで大きな喜びとなります。

逆に言えば、機械的にに一人一人に仕事を割り振って、その結果を結合して、、、
ということになると、それは一人で仕事をしている状態と変わりなくなってしまいます。
折角直接顔が見える場にいるのに、これは寂しいですね。

ということで、私自身はもっと上司・マネージャーの考えを知りたいし、
私の考えを知ってもらいたいし、
できれば社内全体で一つの共通認識・ミッション・ビジョンを持っていたいと
強く思います。

そのために、来週、読書会メンバーの中に課長を巻き込んでの意見交換会などを実施します。

・・・読書会を開催して強く感じた問題が
 「机上の空論で終わってしまうこと」
 「分かったつもりになるけど、実際にどのような行動に落とし込めばよいのかわからないこと」。

折角読書会を設けても、場合によっては、理想論を振りかざし、それにマッチしない会社・上司への愚痴を言って終わりになりかねません。
これは私の意図する形ではないため、必ず「具体的にどうするか」ということを決めるようにしています。

先に挙げた、課長を含めての飲み会も、その一環です。
普段話さないメンバーで、普段話さないことを話して、
互いの共通言語を開通させていきます。

「会社の考えが分からない・上司のビジョンが見えない」と思うのなら、
いつか相手が発信してくれるのをまつより、こちらからアクションを起こして直接聞いてしまうほうが早いよね、ということで。

”身の回りの部員間の生の声をぶつけ合い、コミュニケーションを図ること”
これが私の中での小さなイノベーションです。

社会の変化を見つめる前に、まずは環境整備として社内を見つめていきます。

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今日の学び
「イノベーションという言葉に踊らされて大風呂敷を広げずに、足下を見る。脚下照顧。」

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